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 昨日、ここに書いたQEDのSSを2つとも消しちゃいました…orz
 でもめげずにも1回!


-その1-

 放課後。
 だいぶ陽が短くなって肌寒さが増してきた。
「ね、今度、お弁当作ってあげるね」
「また唐突に。大丈夫ですから」
 おざなりな返答に、可奈は想の前に回りこみ、その顔を見上げた。
「何で。今日もパンだったじゃない。体によくないよ。どうせ自炊なんかしてないんでしょ?」
「今度今度って、具体的な日にちを言ったことないじゃないですか。作ってきてくれたこともないですし」
 一息に言われて、可奈は瞬いた。
 想は少し目を見開いて視線をそらせる。
 頬が、心なしか染まっているような気がする。
「あれあれ~?」
「…何ですか」
「もしかして、拗ねてるの?」
「何を言ってるんですか」
 踵を上げて覗きこむと、想が半身を反らして逃げる。可奈も負けじと更に追いかけた。
 何度か顔だけの追いかけっこを繰り返して、可奈は小指を差し出した。
「じゃあ、明日! 明日、お弁当作ってきてあげる。約束!」
 勢いに押されて、想もおずおずを小指を出す。
 可奈は間髪入れず捕まえて、強引に「指切りげんまん」を成立させた。

「今日はスーパー寄ってくからここで。じゃ、明日ね。バイバイ!」
 可奈は走ってスーパーへと向かった。
 後には、自分の小指を呆然と見つめる想が立ち尽くしていた。

□あとがき□
 今週のQED、10分遅れで見始めたら2人が土手を歩いていて、可奈ちゃんが「今度お弁当作ってあげる」と言っているところでした。
 ラストの方でも同じセリフがありましたね。
 その唐突さにインパクトがあって書いてみました。


-その2-

 隣の部屋では、容疑者3名の事情聴取が順に行われている。
 鈴子が大切にしていた人形を売ったと知って、可奈が声を上げた。
「おばさんからプレゼントされた人形は、何があっても売らないって言ってたのに…!」
「しっ」
 想は咄嗟に可奈の口をふさいだ。
 隠れているのがバレたら、話の続きが聞けなくなる。
 -3人の話が食い違っていることが気に入らない-。
 思考に集中し始めたとき、胸で何かが動いた。
 見ると、可奈が「んーっんーっ」と暴れている。
「す、すみません」
 慌てて離すと、可奈は胸に手を当てて深呼吸を繰り返した。
「何すんのよっ。そんな大きな手で口ふさいだら、鼻まですっぽりだよ。殺す気!?」
「すみません」
 想は謝りながら、ついさっきまであった感触を思い出していた。
 超人的な運動神経からは想像できない、華奢で小さな体。
 「少女」を感じさせるような-。

「お願い、燈馬君。鈴姉ちゃんを助けて!」

 事件に関わる気などなかった。
 けれど。
 -この瞳に抗えない-。

 想は、可奈の瞳を受け止めた。

「ではまず-」

□あとがき□
 ドラマ版は身長が違うので、当然、手も大きいんだろうな。
「しっ」のところは「自分の口に自分の指を当てる」のではなく、可奈ちゃんの口ふさいで欲しかったー!という妄想(まんまだな)。
 そう言えば、「3人の話が違うのが気に入らないだけです」とニッコリ笑うシーンがなかったですね。
 話の流れからないのは理解できるのですが、でもやっぱり残念…。
 鈴姉ちゃん他3名は「容疑者」ではないんでしたっけ? 違ったらすみません;
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